こんにちは、元公務員のヒロです。
十数年の公務員勤務を経て、今は退職して別の道を歩んでいます。
公務員というと「安定」「給料が良い」「楽そう」と思われがちですが、実際の職場には独特の文化や“あるある”が存在します。
今回はそんな「公務員あるある」を9つご紹介します。
これから公務員を目指す方も、現役で働いている方も「わかる!」と共感できる内容だと思います。
1. 役職が違うのに給料は同期で同じ?(係長と課長補佐の不思議)
公務員の給料は「号俸」という年功序列の仕組みで決まります。
そのため、同じ同期でも役職が係長と課長補佐で違っても、給料(俸給額)がほとんど同じことがあるんです。
責任や残業の量は大きく違うのに、給料はほぼ同じ。
これが「公務員の出世は割に合わない」と言われる理由の一つです。
2. 公務員は仕事ができすぎると出る杭打たれる
「公務員は安定していて楽」というイメージは誤解です。
むしろ、仕事を効率的に進めたり改善提案を繰り返したりすると、周囲から「余計なことをするな」と煙たがられることがあります。
これは「出る杭は打たれる」典型例。
公務員社会は前例踏襲主義なので、仕事ができすぎる人ほど孤立してしまうのです。
3. 平公務員に派閥はないけど“返事と大口”は必須
よく「公務員は派閥争いがある」と言われますが、それは霞が関の話。
平公務員には派閥はほとんど関係ありません。
その代わりに評価されるのは、上司への「元気な返事」と「大口」。
仕事の能力よりもできますアピール!先輩がやってきたことに、ほんの一滴の自分色を加えたら仕事ができる人に変身!!前例踏襲の公務員あるあるです。
4. 公務員の仕事量と給料は一致しない
民間では「成果主義」で給料が変わるのが普通ですが、公務員の給料は年齢と勤続年数で決まります。
そのため、同じ俸給の人なら、窓口で1日数十件の市民対応をこなす人と、比較的ゆったりした部署で働く人の給料は同じ。
「仕事量と給料が全然合ってない」と不満を抱くのは公務員あるあるのひとつです。
5. 部署に一人は休職者がいる(公務員メンタル事情)
どの部署でも大体「休職者」が一人はいる?!
公務員は安定していると言われますが、住民対応のクレームや長時間残業、人事異動のストレスなどでメンタルを崩す人は少なくありません。
「公務員は楽」という外からのイメージと、実際の職場のストレス環境には大きなギャップがあります。
6. 公務員は管理職になると給料が下がる!?
民間企業なら出世すれば給料も上がるのが普通。
しかし公務員は「課長」や「課長補佐」といった管理職になると、残業代がつかなくなります。
代わりに管理職手当が支給されますが、これが思ったより少額。
そのため、係長時代に残業代で稼いでいた人よりも、課長の手取りが低いなんてことも。
「出世しても給料が減る」というのは、公務員ならではの残酷な現実です。
7. 実務が苦手でも“トークが得意”な人は出世する
役所の仕事は「前例踏襲」、口だけ太郎で”できます”と言った者勝ち!
そのため、実際の事務処理は苦手でも、言い切りが上手い人が優遇されるケースが多々あります。
逆に、黙々と正確に仕事をこなす人は「目立たない」と評価されにくいのが現実です。
本当は、そんな「目立たない」人たちが実務を回して事務処理しています。
8. 不景気になると公務員は民間の友人から妬まれる
リーマンショックやコロナ禍のとき、民間企業の友人から「お前らだけ給料減らないからいいよな」と嫌味を言われたことがある人は多いはず。
公務員は給料が安定している分、不景気時には逆に“民間の視線が痛い”のも公務員あるあるです。
9. 公務員は異動が多いのでマルチな才能が身につく
公務員は2〜3年ごとに異動があり、税務・福祉・教育・建設などさまざまな分野を経験します。
その結果、幅広い知識とスキルが自然と身につき、マルチプレイヤーな人材が多いのも特徴です。
これは「公務員を辞めたあと」に大きな強みになる部分です。
まとめ:公務員の“安定”の裏にあるリアル
「役職と給料が釣り合わない」「出世で給料が下がる」「部署に休職者が必ずいる」など、公務員には独特の辛さがあります。
一方で「マルチスキルが身につく」「トーク力で得できる」といった強みも確かに存在します。
もしこれから公務員を目指すなら、こうした“あるあるの裏側”を理解した上で選択することをおすすめします。
そして現役の方は「やっぱりそうだよな」と笑い飛ばしつつ、少しでも前向きに日々を乗り越えていただければと思います。